ハーブの語源・「役に立つ香草」のことです

ハーブ(HERB)の語源は、ラテン語「HERBA」で「草・葉」のこと。日本ではふつう「香草」と訳されています。草や葉といっても、花、茎、根、樹皮、種などを利用するハーブもあります。
ただの植物とはちがい、煎じて、お茶として飲むことで、さまざまな症状を改善するもの。料理に加えることで、肉や魚の臭みを消したり、食物・飲料に風味を加えたりするもの。殺菌や防腐効果があったり、虫よけとして利用できるもの。香りでリラックスしたり、気持をおちつかせたりするもの。
そうした、「人間によい効果をもたらす、特別な植物」をまとめて「ハーブ」と呼ぶのです。
ハーブの効用に気づき、利用しはじめたのは、地中海沿岸の人々が最初だったといわれています。

ハーブの歴史・クレオパトラも愛用していた:

すでに4千年前のエジプトで、ハーブ・ガーデン(薬草園)が作られていたそうです。医療用ハーブの記録が書かれたパピルスが残っているそうですから、ハーブの歴史の古さが判ります。あのクレオパトラも、ハーブ染めの衣装をまとい、ハーブ入りお風呂で入浴していたそうですよ!
ハーブはエジプトから、古代ギリシアに伝わり、医学の祖と呼ばれるヒポクラテスが「ハーブを炊き、煙をあびよ」という処方を書き残しています。ハーブはギリシアからローマへと伝わり、傷ついた兵士の傷を治すのに利用されました。やがてローマ帝国の拡大とともに、ハーブは欧州全土に広まってゆきました。
中世の時代になると、修道院の庭でハーブが栽培され、修道士はハーブを用いて、医者の役割も兼ねていました。中世では、宗教と医学が一体だったということですね。
また、貴族の館では、領土内にハーブ・ガーデンを持つことが流行しました。

ハーブは、聖書にも登場します

聖書に登場するハーブは、いくつかあります。
新約聖書『マタイ伝』では、馬小屋で生まれたキリストに、東方から訪れた3人の博士が、黄金、乳香、没薬を捧げました。
没薬は、「ミルラ」というアフリカ産の樹脂。これは健胃薬として使われていました。現在は、咳・のどの痛みなど呼吸器系や、歯肉炎・歯槽膿漏や口臭など口内の症状に効くといわれます。
乳香(フランキンセンス、オリバナム)は、アラビア産の樹脂。お香として利用されていました。レモンに似た香りで気持をしずめ、胃腸の働きを助け、お肌を若返らせる作用があります。

同じく新約聖書『マルコ伝』には、十字架上のキリストに「没薬を混ぜたワインが差し出された」という箇所があります。没薬には、死の恐怖を忘れさせる作用があるといわれ、エルサレムの貴族女性が死刑囚に差し出す習慣があったためです。

また、旧約聖書『詩篇・第45篇』には、こんな一節があります。
「あなた(王)の衣は、みな没薬、芦薈(ろかい)、肉桂で、良い香りを放っている」
没薬は、すでに説明しましたね。芦薈は、「アロエ」のこと。葉には殺菌作用があり、やけど・すり傷など万病に効くことが、すでに知られていました。
肉桂は「シナモン」のこと。樹皮に殺菌・防腐作用があり、古代エジプトではミイラを保存する薬としても使われました。

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