古代日本は「ハーブ染め」大国でした

ハーブ染めとは、天然素材の植物を使った染物のこと。色の美しさだけでなく、着ることでハーブの薬効を皮膚から吸収できる役割も兼ねていました。
ハーブ染めは古代から人々に愛され、あのクレオパトラがハーブで染めた衣装を身にまとっていたといわれますから、その歴史の古さがうかがえます。
日本でも、藍染め、紅花染めをはじめ、茜、紫草、蘇芳など、古代日本の染料のほとんどは、植物の葉や根を使った「草木染め」でした。
藍染めに使われる蓼藍(たであい)は、いわば和風ハーブ染めの代表。藍には、虫よけ効果があり、最近では紫外線からお肌を守る効果もあることが知られてきました。
ちなみに、米国で生まれたジーンズは、インド藍(インディゴ)を使って染めたものですが、これは藍がガラガラ蛇よけになるという効能を利用したものでした。

ハーブ染めの方法は、ひたすら煮染めます

ハーブは、そのほとんどが、染料として使うことができます。とくに素材も選びませんが、コットンやリネンよりは、絹やウールの方が染まりやすいので、初心者向きです。
ハーブは、まず染めたい糸や布の重さを測ります。ハーブの生葉なら、その重さの2倍〜10倍、乾燥させたドライハーブなら、3分の1〜同量が必要になります。
ハーブを鍋に入れ、30分ほど煮出してから、ふきんなどで漉します。
染めたい糸や布は、まず水に浸し、軽くしぼっておきます。それをハーブの煮出した液に入れ、70℃を保ちながら煮ます。
そのあと「媒染」という作業が必要になります。煮ている間にこの媒染液を準備します。
20分ほどかき混ぜながら煮た糸(布)を一度引き上げ、軽くすすいでから、媒染液に浸します。全体に平均に染みるよう、ときどきかき混ぜるのがポイント。
20分ほど浸したら引き上げ、軽くすすぎ、ふたたびハーブの液に入れます。あとは好みの色の濃さになるまで、ひたすら煮染めます。

ハーブ染めの注意点・媒染液は取扱注意:

ハーブ染めで注意したいのは、媒染液の取扱いです。
「媒染」とは、色素のはたらきを助け、発色をよくしたり、染めた色を糸(布)に定着させる作業のこと。いわゆる「色止め」にあたります。これを行わないと、染めても水で洗うと、すぐ色が落ちてしまったりするのです。
媒染液は、アルミニウム・クロム・銅・鉄・スズなど、主に鉱物が原料です。手芸店・ホームセンター・DIYなどでふつうに入手できますが、なかには有害な金属もあります。
媒染液を扱う時はゴム手袋をはめ、決して素手で取り扱わないこと。また、小さいお子さんのいる家では手の届かない場所に保管し、誤飲を防ぐなど、くれぐれも注意してお使いください。

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