スパイスとは「香辛料・薬味」のことです

ハーブ(HERB)の語源は、ラテン語「HERBA」で「草・葉」のこと。日本ではふつう「香草・薬草」と呼ばれます。
対してスパイス(SPICE)は、日本ではふつう「香辛料・薬味」などと呼ばれます。
スパイスは「おもむきを添える・ピリッと引き締める」という意味で、「彼の発言は、その会議のスパイスとなった」のように、比喩としても使われます。
英国に古くから伝わる童謡「マザーグース」にも、『What Are Little Boys Made Of ?』に、「小さな女の子は何からできてる、何からできてる、お砂糖にスパイス、すべて素敵なものからできてる(Suger and spice, and all that' s nice)」という一節があります。

スパイスの歴史・むかし胡椒は、黄金なみに貴重でした

スパイスは、肉や魚の「臭い消し」として発達しました。
まだ冷蔵庫のない時代、臭みを消して風味を加えたり、殺菌・防腐作用のあるスパイスで食物を保存することは大切なことでした。エサが少なくなる冬の前に家畜をつぶし、冬の間じゅうの食料とした時、春に近くなると腐り始めて味が落ち、食中毒の危険もあります。それを防ぐため、スパイスは必要不可欠でした。
スパイスは、インド・セイロン島でとれる胡椒・シナモン・クローブなどが珍重され、肉食が盛んな欧州と、同じ重さの黄金と等価で取引されるほど貴重なものでした。
やがてアフリカが発見され、この地からもスパイス輸入が始まり、新大陸アメリカでのオールスパイス(原産地はジャマイカ。ナツメグ・クローブ・シナモンの3つの香りを備える)の発見などで、スパイスはより身近なものとなっていったのです。

ハーブとスパイスは、本質的には同じものです

薬草として利用できる草を「ハーブスパイス」と呼ぶこともあるように、ハーブとスパイスの間には、とくに大きな意味のちがいはありません。
たとえばコリアンダーは、葉の部分はハーブとして使います。シャンツァイ・パクチー・インサイなどと呼ばれ、東南アジア系エスニック料理によく使われていますね。
コリアンダーの種は、粉末にし、スパイスとして使います。ガラム・マサラ(数種を混合した粉末スパイス)に加えられたり、料理やお菓子の風味づけに使います。
一般的には、お茶として飲んだり、入浴剤などに使われる場合をハーブ、料理の風味づけに使われるものが(主として)スパイスのような使い分けがされています。ただしローリエなどは、「スパイス」といっても、「料理に使うハーブ」といっても、まちがいではありません。

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